なぜ白塗りするのか

「どうして顔や体を白く塗るのですか?」


よく聞かれる質問です。
この答えは一つではありませんので個人的な意見を書いておくことにいたします。


「舞踏といえば白塗りだから。先人の倣いで。」
 と、いう点は否定できませんが、必ずしも白塗りをするわけではありません。先人たちにとってもその根拠はひとつではないようです。


「良く見えるから。」
 先ず、"白塗り(しろぬり)"という白く塗る化粧品についてですが、歌舞伎や芸者が使うものと同じです。蝋燭の明かり程度の暗い所でもはっきりとよく見えるように使われていたそうです。
 我々の舞台でも同じく、暗い照明で魅せる効果もあります。
 小さな灯りの中で、闇に光の姿で描くのです。


「白は特別な色。」
 "神聖"と"純潔"を表す日本の国旗の白。
 "無垢"であることを示す花嫁の白。
 死に装束の白。
 武道着も死を覚悟する故に白。
 産着も白。
 骨も白く、生と死双方の象徴としても白。
 世界中のアニミズムの中で神を示す白。
 全ての色を含む白。光の最たる色。
 そして無。


「リセット」
 肌の色は多くを語ります。自分自身を。
 他の化粧もですが、自分から遠ざけたり、
 自分・個人・人間から離れることになります。
 離れて、そこから・・・


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